卵巣老化のターニングポイント

卵巣老化は次の4段階に分けられ、37歳は、卵巣老化が加速するターニングポイントと考えられています。

 

第1段階(31歳ころ):卵子の質が低下しはじめる

第2段階(37歳ころ):卵胞数が急減し、妊娠しにくくなる

第3段階(41歳以降):妊娠率が著しく下がる

第4段階(45歳以降):月経不順になり閉経に向かう

 

発育過程にある卵胞から分泌され卵胞を作り出す抗ミュラー管ホルモン(AMH)の変化を調べた研究から、卵巣の老化は、目に見える兆候がほとんどない31歳ころから進んでいることがわかってきました。

 

エストロゲンが成熟した卵胞からつくられるのに対し、抗ミュラー管ホルモンは発育過程にある小さな卵胞から分泌されます。小さな卵胞の数が多いほど妊娠率も高いのですが、加齢とともに卵胞が減少することにより、妊娠率も急激に低下します。そのターニングポイントが37歳ころです。

 

自然妊娠率の確率は、31歳ころから低下傾向となりますが、卵胞と精子を体外で受精、培養して体内に戻す体外受精の成功率は、37歳ころから低下します。更年期に入ると抗ミュラー管ホルモンはゼロに近づき、閉経後は検出されなくなります。

 

 

卵巣年齢を知るための指数

抗ミュラー管ホルモンは、性ホルモンの中でも老化によって最も早く変化するホルモンで、不妊治療では、抗ミュラー管ホルモンの値を卵巣年齢を知る指標として用います。また、閉経時期の予測をする指標としても有用だとする研究が増えてきています。

 

閉経年齢がさまざまであるように卵巣年齢にも個人差が大きく、抗ミュラー管ホルモンの値も、若い人でも少ない人もいれば、40代でも30代の値を保持している人もいます。

 

閉経の判定には、血液中のエストロゲンと、卵胞にエストロゲンを分泌するように指令を出す脳下垂体ホルモンの卵胞刺激ホルモン(FSH)の値が用いられていますが、閉経直前でないと変化しないため、早期の予測には難しいところがあります。閉経前に卵巣年齢を知りたい場合、抗ミュラー管ホルモンの測定をしてみるといいでしょう。

 

検査には健康保険が適用されず、実施している医療機関はまだ少ないようですが、卵巣の老化すなわち更年期に関心をもち、積極的にエイジングケアをおこなっているクリニックでは、検査を実施しています。年に1回くらいのペースで測定し、卵巣年齢を評価し、老化の度合いにあった対策を立てることで、更年期以降のQOL(Quality of life=生活の質)も維持できます。

 

 

2015年11月20日更新